【映画】キングスマンゴールデンサークル レビュー

あの伝説を作った映画『キングスマン』がパワーアップして帰ってきた!(主に制作費)

監督は引き続きマシュー・ヴォーン。
今作も期待を裏切らないキレッキレのアクションと頭のイカレタ物語があなたを待っている。
すでに続編も決定しており、ヴォーン監督は『キングスマン』のユニバース化も視野に入れているようなので、007のようなシリーズ化が期待される。

それにしても、だ。
メカドッグに人間が真っ二つに引き裂かれたり、目玉がパーンしたり、精肉マシーンに頭から突っ込まれて人間がミンチにされたり(しかも二回)と、やってることはグロいことで有名なSAWに匹敵するにも関わらず、それすらも芸術的でオシャレな映像に見せてしまうマシュー・ヴォーン監督の力量には誰もが唸っただろう。

考察するに、映像に使われているビビットな色使いが、合成着色料を惜しげもなく使ったアメリカのお菓子みたいで、本来強烈であるはずの血の赤すらもオシャレな画作りのひとつになっているのではないだろうか。

どうでもいいことかもしれないが、アニメの水島努監督を思い出した。
水島監督は『撲殺天使ドクロちゃん』や『ガールズ&パンツァー』などを手掛けているが、非常に‘両極端’な作風である。
『BLOOD-C』では怪物がとんがりコーンのように人間を指に突き刺してぱくぱくしちゃうグロテスクなシーンが流れ、世のオタクを困惑させた。
どうもこの二人は根底が似ているような気がする。

それはさておき、このゴールデンサークルはキングスマンにとっても原作コミックから旅立ち、新たな世界を構築することとなった記念すべき作品だ。

それゆえ、他サイトの「前作に比べて悪役が弱い」「物語がスケールダウンしている」といった世間の反応もわからなくもない。

実際、前作のように誰も信じられない、何も信じられない展開が続くというよりも、「あーどこかで見たことあるなー」という感じはする。
私も最後のオチが読めてしまった。

だがしかし、それでも余りあるほどの魅力があるし、随所に観客を飽きさせないギミックが仕掛けられている。
ネタバレになるので書けないが、絶対に死なないだろうと思われたあのキャラが死ぬ。
かなりショックで見終わったあとも結構引きずった。
そうかー続編にはもう出ないのかあ、などと思う今日この頃である。

さらに話しは脱線するが、今作で悪役を演じているジュリアン・ムーア。
なんと、あの超B級映画である『フォーガットン』の主演だった。

……マニア心を刺激する感慨深い一作である。

【評価】★★★★★★★★☆☆ 8/10